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ITプロジェクトで「提案」の前にしておきたい事

システムを作る側、発注する側、両方を経験した後、コーチという人とのコミュニケーションを専門に行う仕事も始めて、とても強く感じることがあります。

それは、エンドユーザーさんから話を聞いて要件を定義していく際、私たちは「自分の聞きたい事を聞いていた」と。

言い換えると、「自分の知りたい事を聞くために質問していた」のです。

どこもおかしくない・・と思われますか?

確かに、私もコーチングを学んでコーチとして仕事を開始するまでは、こんな事には気づきませんでした。

ベンダー側が要件定義の際に、最初から自分の聞きたい事を質問していくと何が起こるのでしょう?

エンドユーザー側の担当者の方は、その質問に答えます。

全く当たり前ですね。

このどこに問題があると思いますか?

要件定義の後、開発に入って「仕様変更」というプログラマーやSEにとって最も聞きたくない話を、私たちはどのくらい聞かされてきたでしょう。

「あの時の会議で、OKしたじゃないですか!」

「この時、こういいましたよね。」

「仕様書にはこう書いてあります。」

言ったの言わないの、あの時はこうだったとか、気が付かなかったとか、忘れていたとか・・いろんな話が飛び交いますが、変更しなくちゃどうにもならないのであれば、それに従うしか道はありません。

でも、どうしてこんなに仕様変更は多いのでしょう?

ちゃんと考えて進めているはずなのに・・。

ちゃんと、考えている」???

少し前の話ですが、『プロジェクト ファシリテーション』の著者のおひとり、関 尚弘さんの講演をお聞きすることができました。

古川電工さんで行った人事業務を刷新する大プロジェクトについて等身大で書かれたこちらの書籍は、「どこか別の世界の偉業」ではなく、「当たり前のことを、当たり前でないレベルでやりきる」と文中で関さんが書かれている通り、非常に地道に、丁寧なコミュニケーションを重ねていく様が描かれています。

学ぶことが沢山あるこの本を、私は度々読み返していたのですが、講演の終わりの方で関さんがおっしゃられた次の一言が様々な事柄を集約したように感じられ、とても腑に落ちた気持ちでした。

僕たちは考えることに専念できた。

このプロジェクトは、ケンブリッジ・リサーチさんというコンサルティング会社が入って進められていったのですが、そのファシリテーションがすばらしく、関さんを始め、エンドユーザー企業側のメンバーの方は、とにかく「考えることに専念した」とおっしゃっていました。

私は、ITベンダー側でプロジェクトを進めていく際、この点が欠落していたと今、強く感じています。

システム構築のために、エンドユーザーから必要な情報を「引き出す」という表現を時々目にします。
この「引き出す」とは相手に「考えてもらう」ことに他なりません。
コーチングは、まさに相手から「引き出す」コミュニケーション。
普通の質問と何が違うのか・・。

長くなってしまいますので、次回その点について書こうと思います。


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